セルフケアで健康生活

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脊柱管狭窄症はどのような病気か自分でよく理解しておくことがとても大切です

脊柱管狭窄症でお悩みの方は本当に多いです。

 患者数は約350万人と言われ、60代では20人に1人、70代では10人に1人が発症しています。

 

診断はされていないけど、類似の症状がある方を含めるともっと多いと思います。

 

特徴的な症状は、長い時間立っていたり、歩いたりしたら、足や腰に痛みやシビレが現れます。そして、しゃがんでしばらく休むと症状は治まってきます。

 

他にも症状はたくさんありますが、まずは「脊柱管狭窄症」はどのような病気なのか知っておくことが大切です。

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脊柱管狭窄症について、とても簡単でわかりやい本を見つけました。

「脊柱管狭窄症~腰の名医20人が教える最高の治し方(大全)」というタイトルです。

 

専門医がQ&A方式で150問の質問に答える形になっていて、脊柱管狭窄症やそれに類似する症状のある方の知りたいことがほぼわかる内容です。

 

脊柱管狭窄症の基本的な知識を得るにはとても良い本だと思います。

各章ごとに自分が読んでみた感想を書いていきます。

 

脊柱管狭窄症 腰の名医20人が教える最高の治し方大全 ~聞きたくても聞けなかった150問に専門医が本音で回答! ~

 

 

1章 病気についての疑問

第1章は脊柱管狭窄症はどのような病気なのか、どのような状態になっているのかなど概要についてです。

 

患者様は病院で診断される時に説明は受けますが、その時は理解したつもりでも、変形性腰椎症や腰椎椎間板ヘルニアと混同してしまいがちです。

 

どのような状態になって痛みやシビレが出ているのか、典型的な症状が間欠性跛行(歩くと足や腰に痛みが出て歩けなくなり、しゃがんで休むと再び歩けるようになる)であるのはなぜか?などを多くのイラストを交えて解説しています。

 

また、日常生活での注意点や、肥満やストレスとの関係など、自分が普段患者様にご質問いただく内容がわかりやすく答えられています。

 

まずは「状態を把握する」ことが大切です。

 

 

2章 症状についての疑問

ここでは症状について書かれています。

 

なぜ脊柱管が狭まると、痛みやシビレが出るのかということや、先程触れた間欠性跛行についてここで詳しく解説しています。

 

そして、初期症状について解説していますので、受診の目安になります。

初期症状で一番多いのは腰痛です。60才以上で原因がわからない腰痛が発症した場合は、まずは疑ってみてもいいと思います。

 

第2章は短いですが、重要なポイントになります。

 

 

3章 診察・診断についての疑問

どんなタイミングで、どこの診療科を受診すればいいかなど。

これも病気の概要を事前に知っておくとかなり違います。

 

脊柱管狭窄症は、ほとんどの場合は整形外科を受診します。

症状でおおむねわかりますが、MRI検査をしないと確定診断出来ません。

 

診察の時、特にすすめられなかった場合も、どうしても気になる時は、次回予約をとってMRI検査を受けておくとよいです。

 

 

4章 薬物療法についての疑問

脊柱管狭窄症と診断された時、どのような薬が処方されるのか、どのような薬がいいのかなど。

 

ここでは漢方薬についても触れていますが、その中でおすすめなのが、「八味地黄丸」と「芍薬甘草湯」です。

 

脊柱管狭窄症は足の血液循環が悪くなり、足先が冷える方が多いです。そのような場合にいいのが八味地黄丸です。

 また、足のスネやふくらはぎにケイレンのような激しい痛みが出る時もあります。その時はケイレンを鎮め、即効性もある芍薬甘草湯がおすすめです。

 

そして、自分もよく聞かれる温湿布がいいか、冷湿布がいいかということですが、これはどちらも消炎鎮痛剤なので同じです。

 

使い分けるとすれば、患部に炎症がある時は冷湿布、冷えて循環が悪い時は温湿布です。湿布全体に言える事ですが、貼ったとき気持ちのいいほうが正解です。

 

 

5章 運動療法についての疑問

これは手術をした場合としない場合でも変わってきますが、どちらも無理して痛みを誘発する運動はやめたほうがいいです。

 

できる範囲で運動はしたほうがいいので、医師や施術者などによく相談して、どのような運動がいいか決めてください。

 

そのうえでも、脊柱管狭窄症とはどのような状態なのかを良く知っておくことが大切です。

 

 

6章 ほかの保存療法についての疑問

ここでは自分が行っている「温熱療法」「鍼灸治療」「AKA療法」などが出てきます。

 

脊柱管狭窄症による腰や足の痛み・シビレは冷えると悪化します。患部や痛み・シビレのある部分を温めて血流を良くする温熱療法は、足や腰の痛み・シビレの緩和にとても有効です。

 

鍼灸治療も痛みやシビレを軽減して、血流を良くして、自律神経の調整もします。

狭窄部には直接届かせませんが、狭窄部近くの筋肉を鍼で緩め、神経圧迫を弱める効果もあります。

 

「マッサージを受けたら、逆に痛みが強くなりました。なぜですか?」という質問もありましたが、脊柱管狭窄症は(ヘルニア等も)患部を上から押したらダメです。

 

マッサージを受ける場合は、街のクイックマッサージなどに行かず、有資格者から受けましょう。

そのような意味でも、患者様が脊柱管狭窄症を理解していることが大切なのです。

 

 

7章 セルフケアについての疑問

こちらの章では、日常生活の注意点や楽な姿勢、簡単なストレッチなどについて解説しています。

全章の中でも一番多い27の質問からなります。

 

楽な立ち方、歩き方、座り方、寝方など、脊柱管狭窄症の方の日常生活に役立つことがたくさん書かれています。

 

ここがすんなり入ってくる為にも、1章、2章をよく理解しておくことが大切です。

 

 

8章 食事についての疑問

食事に関しては、特に脊柱管狭窄に限ったことではなく、一般的に健康にいい食事をバランスよく摂ることが大切です。

 

しいてあげると、軟骨成分のコラーゲンや骨を強くするカルシウム、ビタミンDを意識して摂ったほうがいいと書かれています。

 

お腹に脂肪がつくと、お腹を突き出して腰を反らしてしまうので、脊柱管が狭まり症状が悪化します。

また、体に脂肪がつくと、腰や足に負担がかかって痛みが強まります。

 

過度なダイエットはよくないですが、体重増加には注意してください。

 

 

9章 症状別対策についての疑問

腰痛やお尻、太もも、ふくらはぎなど部位別や症状別に、セルフケアのやり方が紹介されています。

脊柱管狭窄症の方が行う、ヨガやストレッチの紹介といった感じです。

 

また自分の専門である、脊柱管狭窄症に効くツボを紹介されていました。

患部の狭窄部から神経の流れに沿って痛み・シビレの出る場所にあるツボがいくつか紹介されています。

あまりツボ名にこだわらずに、狭窄患部から症状の出ている場所を狙っていけばいいと思います。

 

 

10章 手術についての疑問

どのタイミングで手術を受ければいいか、手術の種類、リスク、費用なども紹介されています。

 

手術をされた方に話を聞くと、すっかり痛み・シビレもとれて、間欠性跛行もなくなった方もいれば、まだ痛みが残っている方も多くいます。

 

痛みが残っている方でも、脊柱管狭窄症自体は良くなっていますが、坐骨神経痛の痛みや変形性関節症の痛みが残っている方もいると思います。

 

状況は人それぞれ異なりますので、セカンドオピニオンも含めよく相談して決める事が大切です。

術後にどのような生活を送りたいのかも、判断のポイントになると思います。

 

 

自分が施術している患者様も、脊柱管狭窄症の方、それに付随する症状の方はたくさんいます。

口頭や模型などを使い説明していますが、その場ではなかなか頭に入りずらいです。

 

脊柱管狭窄症だけでなく、他のすべての病気もそうですが、書籍などで知識をもっておいた方が、自らの選択肢も広がり、効率もよく、改善しやすいです。

 

難しい専門用語が並んでいる本よりも、簡単でわかりやすい本のほうがおすすめです。

 


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