腰痛、特にぎっくり腰に「腰痛ベルト」「骨盤ベルト」は必要なのか?有効なのか?
仕事柄、自分もよく聞かれることがあります。
結論を先に言えば
腰痛の時でも、仕事や家事・買い物などの通常な日常生活を行うには必要です。
1日中安静にじっとしているのであれば必要ありません。
しかし、仕事を休んだり、1日中安静にしているのはなかなか難しいと思います。
急性期や腰に不安のある時は、しっかりと保護して活動した方が悪化を防ぎ、改善も早いです。
腰痛の原因の8割は仙腸関節
関連も含めると腰痛の原因の約8割は「仙腸関節」にあると言われています。
仙腸関節は骨盤にあり、仙骨という骨と腸骨という骨をつなぐ関節です。
強力な靭帯で繋がっていて、通常はほとんど(2ミリ程度しか)動かない関節です。
この仙腸関節に負担がかかり過ぎたり、何らかの不具合が起これば腰痛を発症しやすくなります。
ぎっくり腰の対策で覚えて欲しいのは、仙腸関節の「しまりの位置」と「ゆるみの位置」です。
直立か、やや腰をそり気味の時が、仙腸関節は「しまりの位置」にあります。
腰を曲げた状態では、仙腸関節は「ゆるみの位置」にあります。
このゆるみの位置で、重いものを持ったり、急に動いたり、衝撃が加わった時にぎっくり腰を発症します。
掃除機をかけている時になりやすいですね。
イスに座っている時もゆるみの位置です。
急に立ち上がる時は注意が必要です。
仙腸関節はとてもデリケートな関節です。
真上から強く押したり、マッサージ機などで常に圧迫していたら、不具合が起こり、ぎっくり腰や慢性腰痛になりやすくなります。
仙腸関節の位置や仕組みを理解して、「下の物を持つ時は膝を曲げて慎重に」「腰を曲げた状態で急に動かない」などのことを気をつけて予防してください。
骨盤ベルトは正しい位置に着けることが大切
腰痛を発症した時、予防をしたい時に日常生活を送るために必要な骨盤ベルト。
よく腰の位置、お腹周りに着ける方が多いですが、もう少し低い位置、「仙腸関節」の上にしっかりと着けなければ意味がありません。
腰部・腹部に着けるのは、圧迫骨折などで固定する「腰椎コルセット」です。
骨盤の前の両サイドにに出っ張った骨を触れると思いますが、そこにベルトの真ん中あたりがくるように締めてください。
骨盤ベルトはだいたいこの辺りに着けます。
写真はズボンの上から着けていますが、本来は下着の上から着けます。
なるべくきつめに締めることが大切です。
自分も腰の調子が悪くなることが多いので、長時間運転する時、ゴルフの時など使用しているのが「バランサーバンド」です。
特殊構造で強さの違う0.5ミリのゴムを164本使っています。
特殊構造で編み込んでいるので、とにかくあたりが柔らかく、着け心地がいいです。
腰の調子が悪い時は仕事中も着けています。
ナカイ バランサーバンド
腰痛を発症しても日常生活を送らなければなりません。
その時に「仙腸関節をしめる」ベルトは必要です。
仙腸関節の仕組みと、骨盤ベルト、腰痛ベルト意義をよく理解して、腰痛ケアに努めましょう。