慢性腰痛でお悩みの方は多いですね。
腰痛を予防・緩和させるためのセルフケアはストレッチが最適です。
腰痛予防と言っても、腰回りだけ伸ばしてもあまり効果はありません。
お尻、太ももの前・後ろ・内側、そしてインナーマッスルである腸腰筋をしっかりストレッチしてから、腰回りをストレッチしたほうが効果的です。
それぞれの部位・筋肉ごとのストレッチのやり方を紹介していきます。
(※ストレッチはすべて左側を行うものとして説明します)
お尻(大殿筋)のストレッチ
お尻の筋肉は、大殿筋・中殿筋・小殿筋・梨状筋などありますが、大殿筋はそれらを覆う一番大きな筋肉です。
ここが硬いと骨盤が後ろに傾いてしまうことが多いです。
それにより、下っ腹が出たり、猫背になったりの姿勢不良が起こり、腰痛になりやすいです。
仰向けに寝て、左の足首を右の膝の上にのせます
右の太ももの裏を両手で抱えて引き寄せます
左のお尻が伸びているのを感じてください。
気持ちのいいところで30秒くらいキープします。
息は止めずに、ゆっくりと呼吸をしながら行いましょう。
これがきつかったらこちらのやり方で行います。
右足を伸ばして、左膝を両手抱えて引き寄せます
これだけでも十分に気持ちよくストレッチできます。
※イスに座っての大殿筋のストレッチ
左の足首を右の膝にのせて、上体を前に倒します
この時、背中が丸くならないように気をつけて、骨盤からまっすぐ前に倒していきます。
左のお尻が伸ばされているのを感じてください。
太もものストレッチ
太ももは前、後ろ、内側をストレッチします。
太もも前(大腿四頭筋)のストレッチ
大腿四頭筋は、骨盤から始まり、股関節、膝関節を超えて膝のお皿の下に付く大きな筋肉です。
腰痛予防だけではなく、膝痛の予防にもいいです。
左を上にして横向きに寝ます
右膝を軽く曲げ、左手で左の足首をつかんで後ろに引きます
左の太ももの前が十分に伸びているのを感じてください。
気持ちいいところで30秒くらいキープします。
立ったままでの大腿四頭筋のストレッチ
左手で左の足首を持って後ろに引きます
イスや壁などに手をついて行ったほうがやりやすいです。
太もも後ろ(ハムストリングス)のストレッチ
ハムストリングスは大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋の3つの筋肉からなります。
ここが硬いと体を前屈する動きがつらいです。
左足を少し前に出して、つま先を上げながらお尻を後ろに引いて、体をくの字に曲げます
ゆっくりと行い、太ももの後ろが伸ばされるのを感じます。
気持ちのいいところで30秒くらいキープします。
もう少し負荷が欲しい時は、片足を台か段差のある所にのせて行います
太もも内側(内転筋)のストレッチ
内転筋は見落とされがちですが、腰痛予防にとって非常に大切な筋肉です。
立ち仕事でかつ、前かがみ気味で仕事をされる方(美容師さんなど)は、内転筋がパンパンに張っています。
両足裏を合わせて座り、足を股関節に近づけて、両膝を床に近づけます
息を止めずに行い、気持ちのいいところで30秒くらいキープします。
もうひとつのやり方は
左足を伸ばし、右膝を曲げてかかとを股関節に近づけます。背骨をのばしたまま上体を前に倒します
インナーマッスル(腸腰筋)のストレッチ
腸腰筋は背骨から骨盤の中を通り、股関節についています。
背骨から始まる大腰筋と、骨盤から始まる腸骨筋の2つの筋肉からなります。
腸腰筋が硬いと骨盤が前傾してしまい、腰が反り、腰痛を引き起こしやすくなります。
いわゆる「反り腰」になってしまいます。
左足のスネをイスにのせます。膝を曲げてイスにのせた足に体重をかけます
股関節から太もも前の伸びを感じてください。
気持ちのいいところで30秒くらいキープします。
もう少し伸びが欲しい方は
右膝を立てて、左足を後ろに引いて重心を前にかけます。左の股関節から太もも前の伸びを感じます
自分の気持ちのいいほうを行ってください。
腰回りのストレッチ
お尻や足を十分にストレッチしたら、ようやく腰回りのストレッチです。
いきなり腰をやるより、すでにやわらかくなっています。
脊柱起立筋など腰回りのストレッチ
両膝を抱えて気持ち良く腰を伸ばします
気持ちよさを十分に味わってください。
次に、左膝を抱えます(左のストレッチ)
左足を右手で押して右側に倒します。左手は伸ばし、顔も左側を向きます
左の腰が十分に伸びているのを感じてください。
気持ちのいいところで30秒くらいキープします。
立った姿勢での腰のストレッチ
まっすぐ立って、両手を前で組みます
そのまま腰を丸めて気持ち良さを味わいます
立った姿勢でのストレッチは簡単に出来るので、仕事の合間などにこれだけでもやるといいです。
腰痛予防のストレッチを紹介してきました。
漠然と行うより、どの筋肉をのばしているのか意識しながらやるとより効果的です。
ストレッチの注意点
ストレッチをやる上で注意しなければいけないのは
- 伸ばしている筋肉を意識する
- 気持ちのいいところで30秒くらいキープ
- 息を止めずに行う
- 痛みが出たらすぐやめる
大切なことは無理をしないで、気持ちのいいところでキープするということです。
気持ちのいい動きは体にいいです
すべてやらなくても、出来るところから、出来る範囲で構いませんので、ぜひストレッチで腰痛予防に取り組んでください。